ごあいさつ
ご夫婦・ご家族の“夢”の実現に
向かって
体内から取り出した卵子を精子と混ぜて受精させ、受精卵を体内へ戻して妊娠させるという体外受精・胚移植法は20世紀後半に研究開発された大変斬新な医療技術で不妊症治療における革命的な方法でした。時が経ち「生殖補助医療」として確立した医療技術として妊娠率100%となるか、と思われていたのですが、日本産科婦人科学会の全国集計(2014年)によりますと妊娠率29.5%、生産率11.7%にしか過ぎません。
なぜ? どうして? まだまだ判らないこともたくさんあるうえに、治療対象もどんどん広がっています。子宮内膜症、原因不明不妊、卵巣性不妊、男性不妊症などにも積極的に応用されるにつれ、従来からの画一的な卵巣刺激を含めた治療体系が治療を希望される方々に最適な方法であるのかどうか、クエスチョンマークが付いることも最近では否めません。また社会的状況を反映して治療を希望される方々の年齢が高くなっています。
このような中で、生殖補助医療を希望される方々の状態・状況に合わせて治療プログラムを提供していくことの必要性を痛感させられます。従来の方法を頑に守っていくことも大事ですが、原因や年齢などに柔軟に対応し、低刺激方法や自然周期方法、あるいは代替薬剤の使用といった治療を実施していくことも大切かと思います。
“生命の神秘”といわれていた事が顕微鏡下でつぶさに観察することが可能になった今、ご夫婦・ご家族の“夢”の実現に向かって、皆様方のご希望を叶えられるようにウィメンズクリニック本町職員一同、お力添えさせて頂く所存です。
院 長 藤野 祐司
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略歴
1979年 大阪市立大学医学部卒業 1985年 大阪市立大学大学院医学研究科修了(医学博士) 新千里病院(現:済生会千里病院)産婦人科 1988年 大阪市立大学医学部産婦人科助手 1989年 カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学 1991年 大阪市立大学医学部産婦人科講師 1997年 藤野婦人科クリニック院長 2015年 なかむらクリニック顧問 2016年11月 ウィメンズクリニック本町開院 2017年度 大阪産婦人科医会 理事就任 -
資格
日本産婦人科学会専門医
生殖医療専門医
大阪市立大学非常勤講師
日本生殖医学会代議員
日本受精着床学会評議員
米国生殖医学会会員